多くの人がこのように思ってますし、このようなことを起業時に言われた経営者も多いのではないでしょうか?
実際、夫婦で一緒にやっても、喧嘩ばかりだったり、従業員との関係が上手く行かず、一緒にやるのを止めたというケースは多いです。
では、なぜ、夫婦で一緒にやると上手く行かないのでしょうか?
それは「どうしたら、夫婦経営が上手く行くのか?」についての情報が全くないため、ほぼ全ての人が自己流、思いつきで夫婦経営をしているからなのです。
夫婦経営には正しいやり方と考え方があるのです。
しかし、そんな情報は世の中に全く、存在してませんし、誰も教えてくれません。
だからこそ、多くの人が夫婦で一緒に会社をやっても上手く行かないのです。
私は自分自身も妻と一緒に会社経営をし、多くの壁にぶつかりながら夫婦経営法を確立してきました。
そして、クライアントでも、その夫婦経営法を導入し、数多くのクライアントで成果を出して来たからこそ、分かります。
正しいやり方と考え方で夫婦経営をすれば、成功する確率が上がるのです。
「夫婦経営はスキューバダイビングのようなものだ」と私は思います。
スキューバダイビングの楽しさ、美しさはTVなどで知ってはいても、本当にその喜びを共有できるのは一緒に潜った人なのです。「亀と一緒に泳いだ!」「マンタがいた!」などの喜びと興奮は一緒に潜ってるからこそ、共有し、思い出となるのです。
スキューバダイビングをやったこともない人に「亀がいたよ!」「マンタがいた!」といくら叫んでも、
「良かったねー」で終わりです。
会社経営も同じようなもので、何となく「大変そうだなー」「うれしそうだなー」というのは分かっても、会社経営の深い悩み、苦しみ、喜びは一緒に経営している人でないと分からないのです。
スキューバダイビングは二人で潜っていれば、途中、酸素が足りなくなったら、分け与えることができるし、ホースが引っかかっていたら、片方が気づいて、外してあげることもできます。
しかし、独りだったら大パニックです。
会社経営においても、自分と同じ立場でモノを見て考えてくれる人がいれば、自分が気づいてないことや、見えてないことをサポートしあうことができるのです。そして、ピンチのときも助け合って乗り越えることができます。また、そのピンチを乗り越えたときの喜びも共有できるのです。
スキューバダイビングは美しい海の世界を見れる楽しいものです。
それと同じように、夫婦経営も素晴らしい経営の世界を一緒に共有できる素晴らしいものです。
しかし、スキューバダイビングには常に危険がつきまといます。
酸素が足りなくなったり、ホースが岩に引っかかったり、パニックに陥って急浮上したり、死の危険さえあります。
だからこそ、スキューバダイビングでは講義と実技を受けて、正しいスキューバダイビングについての知識とやり方をマスターしなければいけないのです。
いくら、スキューバダイビングが楽しくても、素晴らしくても、自己流・思いつきでやってしまっては、その素晴らしさを知ることもできずに怪我したり、病気になったりして終了です。
それと同じように、多くの夫婦は夫婦経営の正しいやり方と考え方を全く知らずに、自己流・思いつきでやっているので、夫婦経営の素晴らしさを知ることもなく、終了してしまっているのです。
夫婦経営には素晴らしい点がたくさんあります。
先ず、会社経営が成功する確率が高まります。
妻が経営者に育ち、あなたの右腕になってくれたら、どんないいことがあるでしょうか?
1人がマネジメントできる人数は10人前後だといわれてます。
妻が経営者に育っていれば、単純に会社は独りでやるより倍の規模まで成長可能になります。
右図のように、経済産業省の調査においても、中小企業において右腕の存在の有無が従業員の増加率に大きく影響していることを示しています。
しかし、中小企業の共通の悩みである。「右腕の不在」。
これは簡単に解決できません。育てるのも難しいし、苦労して育てても辞めてしまうかもしれません。良さそうな人を採用しても、大半の場合、上手くいかない。
あなたの妻を右腕に育てればいいのです。
辞める可能性も従業員に比べて極めて低い。
何より、経営者であるあなたのことを誰よりも理解し、思ってくれている(はず)。
会社のことを自分のこととして、捉えることが従業員の立場より、確実にできる。
これらのことを考えても、実は、今まで一番、中小企業において見過ごされていた人材は目の前の妻だったのではないでしょうか。
そして、妻が経営者に育てば、あなたに直言してくれるようになるのです。
従業員の立場で「社長、それはおかしいんじゃないですか?」「社長、その言い方は良くないと思います」なんて、言ってくれる人がいる会社は心配ありません。
しかし、私が見てきた会社では、そんな会社、ほとんどありません。そういう従業員がいても、大半の場合、経営者が煙たがって直言してくれた人を排除してしまう。そうして、誰も経営者にモノを言ってくれる人がいなくなるのです。
「あなたは、これはおかしいと思う」
「そういう言い方はないんじゃないか」
と妻が直言してくれることは従業員のほとんどが思ってることです。思ってないのは経営者だけ。
そういう直言が経営者の慢心、ワンマン経営、放漫経営を食い止めてくれるのです。
多くの中小企業が儲かると、油断して、経営者が自分を過信したり、しやすくなるものです。
しかし、妻が経営者に育っていれば、経理的な資料も全部、目を通してますので、遊び歩いたり、己を過信することを防ぐことになり、それが会社を救うのです。
私が中小企業経営者1,000人に行ったアンケート調査によると、「妻の仕事への理解度・協力度」と経営者の幸福度には右図のように大きな関連がある。
「妻が仕事に非常に理解があり協力的」な場合、「非常に幸せ」と「まあ幸せ」を合計すると87.1%になる。
「妻が仕事に無関心」な場合、「非常に幸せ」と「まあ幸せ」を合計すると37.6%になる。
そして、実際のアンケートでも、妻の仕事への理解度は会社経営への関わりかたによるのです。
つまり、経営者が幸せな人生を送りたいと思ったら、妻を会社経営に関わらせた方が幸せになれる確率は高くなるということなのです。
「夫婦で一緒にやってれば、そんなに簡単に上手く行くのか?」
と思う方も多いのではないでしょうか?
そうです。そんな簡単に上手く行きません。
「夫婦で一緒に会社をやっていれば、夫婦経営か?」というと答えは「No」です。
実際には、夫婦で一緒にやっているけど、妻は仕事を手伝っているだけ。
もしくは、従業員と同じようなモノの見方・考え方をしているというケースも多々あります。
夫婦経営とは「妻が経営者に育ち、経営者としての自覚と覚悟を持って行動している状態」なのです。
もちろん、そんな簡単に妻が経営者に育つわけがありません。
私も、それこそ2度の離婚危機を乗り越えながら、妻を経営者に育ててきたのです。
そして、その方法をクライアントでも実践し、多くの経営者の妻を経営者に育ててきました。